われをつれて
我影帰る月夜かな
【MEMO】山口素堂(やまぐち そどう1642〜1716年)は江戸中期、芭蕉と同時代の俳人です。代表作「目には青葉 山ほととぎす初鰹｣は、初夏のみずみずしさがしたたる句ですが、秋の月に照らされてできた影のこの句も味わいがあります。影に連れられるように歩いていく夜道。くっきりと道にうつる影の方が、生身の｢われ｣よりすいぶんとしっかりしているようです。月の美しい夜はずっと歩いていたいですね。友と連れだって歩くように、影といっしょに。
秋の詩１｢秋｣へ
秋の詩２｢その名は 秋｣へ
秋の詩３｢素朴な琴｣へ
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